□ 抹茶ラテ
歩き回るには、かなり寒かった冬のソウルだったけど、実に面白かったし、おいしかった。歩けば歩くほど、新しい発見があり、また宿題をいっぱい残してしまった感じがする。また、近いうちにすぐ行ってしまうのかな。
ソウル最終日は仁寺洞の「オソルロ ティーハウス」でお茶。
スタバの緑茶バージョンとでもいうか、モダンで洗練された、ゆったりと作られた空間で、緑茶の世界を楽しむような場所。
□ 済州の緑茶
□ 抹茶シュークリーム
[o’sulloc tea house 仁寺洞店 (オソルロ ティーハウス インサドン店)]
□ 強火で10分 鶏一羽のほかにネギ、エリンギ、トック(餅)、ジャガイモ
東大門総合市場に隣接した細い路地に、焼き魚横丁に続き、タッカンマリ横丁という、いわば鶏の水炊きのお店が数件続くエリアがあり、その中の元祖を名乗る「ウォンハルメ・ソムンナン・タッカンマリ」というお店に入る。
□ 繊維街の東大門総合市場に隣接した横丁にある
まあ、ここは文句なしにうまい。スープは複数の漢方素材が長時間煮込まれたものらしい。店の外にはそれらの素材が積まれ、寸胴鍋でグラグラ煮出されている。 かといって、薬臭いニオイがするわけでもなく、クセのない濃厚な鶏の出汁に仕上がっている。
薬味ダレもまたよくできていて、甘酸っぱい醤油ダレは、実においしい甘み。薬味が刻まれたキャベツとニラってのも勉強になる。鶏一羽分を食べ終わるころには、スープも超濃厚な状態となり、クッス(うどん)を入れてシメとなる。残ったスープがあまりにももったいなく感じられ、ごはんをもらっておじやにしたいところだが、どうにもおなかいっぱいで断念。今でも心残り。
□ 鶏一羽分をハサミでカットしたら点火
□ このお店の特徴はこの漢方ダシ (キバナオギ、紅蔘、トウキ等)
□ 店の外に積まれたオンナム(ハリギリ) これも漢方ダシ素材
□ これ、ウマイ! 薬味ダレ(キャベツとニラ、合わせ醤油、タテギ)
□ 沸騰してしばらくして、トックとエリンギはOKとの許可が出る
□ 濃厚な鶏出汁の中に、クッス(うどん)投入
□ 外ではぐつぐつと漢方だしが煮込まれ続ける
□ 通称タッカンマリ横丁 11:30AM
[元祖ウォンハルメ・ソムンナン・タッカンマリ]
ソウル市鍾路区鍾路5街282-21
□ 鶏の唐揚げ (これで1人前! 二人でも食べきれない)
ソウル市内からタクシーに乗って付岩洞(プ・アム・ドン)というエリアにある「CHEERS!」という鶏の唐揚げの話題店に行ってみた。ここは「チキン」と「ビール」以外は英語も日本語もまったく通じないので、全て指差しで注文。鶏の唐揚げは「チキン」と言って指を1本立てる。店内のほぼ全員がこれを食べているんで、これは了解してくれたみたい。ビールも、たぶん瓶ビールにするか、生ビールにするかって聞いているんだろうと思うんだけど、両手で瓶のボトルシェープのジェスチャーで伝える。コーラは「コーラ」「コーク」「コカコーラ」全て通じなかったので、冷蔵庫の前まで行って「コレ」で。そんなこんなでツマミで出された角切り大根の甘酢漬けをつつきながら、待つこと20分、ざるに盛られた大量の鶏とジャガイモの唐揚げがやってきた。
□ じゃがいもと鶏の唐揚げが盛り合わせ
唐揚げはカリッカリ。味はきわめてシンプル。正統派の唐揚げ。塩か甘辛いにんにくチリソースをつけていただくが、そのままでも十分おいしい。そして、なによりフライドポテトがいい。大きくカットした生のジャガイモをカリッとほっこり揚げてある。
ちなみに、卓上にはフォークが一本置かれる。自分たちはもちろん手づかみで食べていたが、途中でまわりのお客さんがみなフォーク一本を器用に使って骨付きチキンを食べていることに気がついた。真似してみたけれど、非常に難易度が高い。
[CHEERS! (チオス!)]
ソウル市鍾路区付岩洞258-3
TEL:02-391-3566
□ タンパッチュッ (お汁粉)
三清洞通りの最奥にある漢方茶のお店「ソウルソ・トゥルチェロ・チャルハヌンチプ」は「ソウルで二番目においしい店」という意味なのだそうだ。このお店の漢方茶の苦さを和らげるサイドメニューだったタンパッチュッというお汁粉が一躍人気メニューになり、多くの人がこれを目当てに訪れる。
甘さ控えめの小豆あんにお餅、赤豆、毎日手むきされる栗や銀杏が入って、シナモンがトッピングされる。アンコとシナモンの組み合わせが格別においしい。栗のホクホクした素朴な風味が楽しめるぐらいのアンコの甘さ加減がいいのかなあ。丁寧に手作りされた味がする。
[ソウルソ・トゥルチェロ・チャルハヌンチプ (ソウルで二番目においしい店)]
ソウル市鍾路区三清洞28-21
□ ラーメンどんぶりサイズのかき氷
伝統菓子をつまみながら、お茶を飲もうと入った「ギャラリーカフェ四季」だったが、今はお菓子が用意できないが、かき氷なら......ということで、たのんでみたものの、やってきた巨大な器を見て途方に暮れた。
カミさんと二人で氷に挑み始めたところ、これがうまい。氷は砕いてあるような氷で全体にきな粉がまぶされている。氷の下にはあんこがびっちり。焼き餅がぐるりとトッピングされていて、モチモチと香ばしいアクセント。
身体の芯から冷えた。
□ 氷にはきな粉がまぶされ、白玉は焼き餅
□ 氷の下には甘さ控えめの小豆あんがどんぶりの底までたっぷりと
□ 緑茶
[ギャラリーカフェ四季(サゲ)]
ソウル市鐘路区桂洞79-6
□ 超スグレモノの炭火無煙ロースター 完璧に煙を吸い取る
ソウルでもトップクラスの韓牛を扱う「ビナリ」で夕食。店内も煙ひとつなく、とても洗練されたデザイン。ウォン安の恩恵を受けるので日本の焼肉屋さんなみの価格。ここのお肉は熟成された赤身の旨さとほどよいサシ加減のバランスがすばらしい。ロースもいろんなものを包んだりせず、シンプルに塩で食べる方がおもしろいかな。肉だけじゃなく、ヨンヤン・トルソッパブという石釜炊きのご飯でのシメもいい。やさしい味わいで、焼肉屋さんであるにもかかわらず、とても身体にいい食後感を残してくれる。
□ ヨンヤン・トルソッパブ
(黒米、さつまいも、かぼちゃ、豆、銀杏、ごま等の入った石釜炊きご飯)
□ ヤンニョンカルビ(味付け)
□ コッデコンシム(ロース)
□ 上品なパンチャン
□ 石釜にお湯を注いでおこげをきれいに落としていただく
□ シャーベット状のスープ
ソウルNO.1と言われる「乙密臺(ウルミルテ)」の冷麺を食べに出かける。なんてったって、ここの冷麺はこのシャーベット状のスープが目を釘付にさせる。非常に繊細な味わい。白菜キムチのような強い味のものを食べたあとだと、この味わいがまったくわかならくなる。なんどか啜るうちに、また塩薄く奥深い味が現われる。麺の食感、コシの強さ加減もよくできていて、蕎麦粉とさつまいも澱粉を7:3で配合しているのだそうだ。極めた味が伝わってくるよ。
□ 白菜キムチ 薄く削いだ大根の漬物
□ 細切り豚肉のたっぷり入ったピンデットク
[乙密臺(ウルミルテ) 江南店]
ソウル市江南区 駅三洞 826-37 サンヨンプラチナムバリュービル 地下1階 B-147
□ クルビ (干しイシモチ)
年末のソウル散策の中から、いくつか紹介。
朝早く、ホテルから出てブラブラ歩いているうちに、だんだん寒さで手足がかじかんできて、市場の中のもうもうと立ち上る屋台の湯気に吸い寄せられた。アッという間におばちゃんに箸とキムチを手渡される。さらに間髪入れず、目の前の料理を見渡して「ちょっとずつね」とダメ押しされる。何をたのんでいいかわからないときに、「ちょっとずつね」ってのは効くね。結局ひと通り料理が出てきて、朝から満腹。
□ 目が合ったと思ったら、箸渡され、キムチの皿を持たされていた
あとから調べてわかったんだけれど、ここは広蔵市場(クァンジャンシジャン)という1905年から続く韓国最初の公設市場。乾物、生魚、肉、食器、衣類、なんでも集まっていてとても活気がある。通りの上でごちそうが作られていて、ピンデットク(緑豆のお好み焼き)なんかは、石臼で豆挽きから始めている。
□ 通りには屋台がぎっしり ベンチにはヒーターが仕込まれている
□ キムパブ(巻き寿司)とトッポギ(餅のコチュジャン煮)
□ チャプチェ
□ おでん(魚のすり身)
□ カルグクス(うどん)
□ スンデ(血の腸詰)をおそるおそる
□ おでん トッポギ
□ ピンデットク (緑豆粉のお好み焼き)
□ 石焼ビビンパ
最終日はとんでもない大雨だったので、仁寺洞(インサドン)に行き、雨が小降りになればウインドウショッピング、大降りになれば、ギャラリーやサムジキル(ショッピングモール)に逃げこむという段取り。お昼ごはんはそのサムジキルの最上階にある韓国家庭料理の「プノンペチュ」で石焼ビビンパのコース。例によって至れり尽くせりのおかずの皿が並び、チャプチェ、チヂミが作りたてで運ばれ、石焼ビビンパが出て、最期に韓国の甘いお茶。これで1100円ぐらいだからほんとうにびっくり。お茶を飲みながら、明るい窓から雨に遊ぶ麒麟の見学。
□ サムジキルの階段から
□ キムチのチヂミ
□ トック入りのチャプチェ
□ 煮干とカボチャの種の空煎り
□ サムジキルの最上階が韓国家庭料理「プノンペチュ」
□ 平壌冷麺(ピョンヤンネンミョン)
ホテルへの帰り道に立ち寄った立派な門構えの冷麺屋の「江西麺屋」。フルーティーですっきりとしたタレに浸け込まれたプルコギを食べた後に冷麺を食べたが、ムムッ、これがただならぬおいしさ。澄み切った、品格すら感じるスープ。酢もカラシも加えちゃもったいない完成度だ。だいたい、見てくれからしていさぎいい。
あとから調べたところによると、冷麺専門でスタートして50年、ソウル市内でも老舗中の老舗のお店なのだそうだ。
□ プルコギ
[江西麺屋]
ソウル特別市 中区 西小門洞120-15
□ おこげ (揚餅米の海鮮スープかけ)
水たまりを跨いでいくような食堂ばかりじゃなく、たまにはきれいなお店に行こうと懇願するカミさんのリクエストに応えて、三清洞キルに面したヌーベルシノワ「清」でランチ。創作的で楽しいメニュー。強烈な松茸の香りをまとったテンダーロインのソテーなどは、今まで経験したことがない味わい。庭もきれい、サービスも実に丁寧。
□ ナマコとあわび
□ ビーフソテーと松茸
□ これがチャジャン麺ってやつか
□ 玉葱の甘さがきいている
□ マンゴ-プリン
[清]
ソウル市鐘路区八判洞35-1-2F
□ 韓牛の塩焼き 1人前 600円弱
ソウル散策の続き。
地下鉄に乗って延世大学のある新村という駅で降り、「コバウ」というお店で牛豚の塩焼き。駅からの通りは若い学生でごった返していて華やかだけど、通りから外れてこのお店へのアプローチはややディープだ。
たぶんここであろうと思われるお店に入って身振り手振りで注文を終えると、女将さんが肉のカタマリに全身の力をこめて包丁を入れ始める。脂の部分がかなりそぎ落とされているので、高温の炭火で焼いていても煙があまり上がらない。サンチュやエゴマの上に玉葱や味噌をのせて包んでいただくが、脂気が少なくとても淡白だ。個人的にはもっとジュワっとして煙モウモウのお肉の方が好きなんだけれど。
□ 豚の塩焼き
□ 街中にはりめぐらされている地下鉄がとても便利で快適 しかも80円くらいだもんね
□ 明洞 トッポギ屋台
□ 市庁舎の近くの屋台
□ カルチジョリム(太刀魚の辛煮)定食 基本二人前
週末にソウル市内を散策。
6年前、雑誌で南大門市場の太刀魚横丁(たちうおよこちょう)と呼ばれる通りについての記事を読んで、いつか機会があったら行ってみたいと思っていた「ヒラク」というお店、念願かなってカルチジョリム(太刀魚の辛煮)で朝食だ。地図をたよりにその横丁を見つけたものの、ちょっと足を踏み入れるには躊躇してしまう暗くて怪しい通り。カミさんはみるからにおよび腰。看板もハングルだけなので、どこが「ヒラク」なのかもわからず、人に尋ねながら、なんとか入店。
□ その日に磨り潰された複数種の唐辛子ブレンドで煮込まれるらしい
店外の通路に据えられたコンロでアルミ鍋が強火で熱せられ、やがてそれがそのまま運ばれてくる。太刀魚と大きくカットされた大根、葱、これが旨みたっぷりのスープで溶かれた赤唐辛子で煮込まれている。一見すごく辛そうに見えるけど、見た目ほどではなく、食べているうちにジンワリ汗が出てくる程度だ。太刀魚は強い味の魚だけれど、このパワフルなスパイスとの相性は抜群。1料理で横丁を形成してしまったキラーメニューのことだけはある。
□ 大きくカットされた大根も入っていて、これがおいしい
□ ケランチム (スフレ状の茶碗蒸 とてもあっさりとしたやさしい味)
カルチジョリムと並んでオススメとなっているのが、ケランチムというスフレ状の卵料理。
カルチジョリムがだんだん辛く感じるようになってきたら、ケランチムのやさしい味で一休み。茶碗蒸しのような....と例えられるが、石鍋にあたる部分がうっすら焦げて香ばしいので、茶碗蒸しというより、巨大な明石焼きのようでもある。
□ 若い軍人がワシワシ食べていた
□ 横丁の通りが最終調理場 注文が入ると強火で一気に煮込まれていく
□ 朝三時から夜八時まで営業
[ヒラク]
ソウル市 中区南倉洞34-33 MAP