銀座に行ったついでに、久々に「岩戸(いわと)」を尋ねてみた。会社が丸の内にあったころ、よくお昼ご飯を食べにいったお店。10年ぶりぐらいかもしれない。いつも決まって「しらすごはん」をいただいた。大根としらすが混ぜ込まれたごはんに、まぐろのヅケが添えられる。今日も迷わず「しらすごはん!」。
昼時はカウンター、テーブル、座敷いずれも隙間なくお客が詰め込まれ、脇を締めながらさっさと食べなければならない。何年経っても、同じメニューが同じ風景の中で供される。愛されるメニューなんだろうね。
[岩戸] 中央区銀座1-5-1 TEL:03-3564-3835
またデジカメ買ってしまうかもしれない。まだその仕様がまったく明かされていないにもかかわらず、気になって気になってしょうがないカメラが登場しそうだからだ。
RICOH(リコー)は2003年からフィルムカメラ事業から撤退しているが、1996年にGR1という伝説的名機を開発している。2000年にはさらに超広角レンズを搭載したGR21というカメラを投入し、これらのカメラは今でもオークションで高値で取引されている。伝説的名機というのは開発陣の思いのたけを込めたものになるので、えてして利益に繋がらず、なかなか作らせてもらえない類のものだ。妥協のない精巧なこのGRシリーズはやがて「ブランド」となり、企業ブランドの価値を超えるものにまでなってしまった。今はもうフィルムカメラから撤退したので、生産されておらず、伝説の名機として名を残すのみとなっていた。
そんな中、昨年のフォトキナというカメライベントで「GR1のデジタル版を2005年度中に市場導入する」という発表があり、話題となった。そしてようやく最近になって8月30日告知、9月13日発表会という噂が流れ出していたが、なんとももったいつけるかのように「GR BLOG」がスタートした。あーもどかしい!
お昼ごはんは三田の「小石川(こいしかわ)」でごまだれうどん(900円)をいただいた。「得正」のエントリーにコメントをいただいたsueさんお勧めのお店。うどんはコシのある細麺。讃岐の小麦粉を使い、石川式攪拌擂潰機(いしかわしきかくはんすりつぶしき)で練り上げて1日熟成させた麺とのこと。ごまだれもネットリ練られたものらしく、うどんを浸けると隙間なくごまだれにコーティングされる。うどんへの絡みつきがすごいので、あっというまにたれつゆはなくなり、おかわりが運ばれてくる。
[小石川] 【2008年閉店】
港区芝3-34-2 パークタワー別棟2階
このお店はテレビにもよく登場する「青柳」の小山裕久氏と株式会社石川工場の石川隆治郎氏とではじめた店とのこと。二人の名前から「小+石川」となったのだろうか。うどんのおいしさもさることながら、非常に興味をひいたのは、この「株式会社石川工場」。サイトをみると「食品からハイテクまで、攪拌と擂り潰しにかけた100年企業」とある。ものを攪拌したり擂り潰したりする機械というのは特許の塊らしい。トレードマークは攪拌擂潰機の基本軌道だそうで、創立者石川平蔵氏が粉体を均一に混ぜ合わせる方法を思案しながら東京の街をさまよい歩いているとき、夜空を見上げた際に流星を見つけ、その軌跡からこの軌道を思いついたのだという。いい話だ。この軌道を見ていると、蕎麦打ちの菊練りに見えてくる。粉を均質に打つのにふさわしい軌道なのかもしれない。
□ 青空を映す漆黒の機関車
(PENTAX *istDS / PENTAX-A MACRO50mm F2.8:クリック拡大)
旧古河庭園を出て駒込駅に戻ろうとしたが、右に駒込駅、左は王子駅となっている。せっかくだから飛鳥山公園を抜けて王子駅に出ることとした。飛鳥山にはD51がきれいな状態で展示されていた。ネットで調べてみると、D51は全国で178両、都内だと13両展示保存されているらしい。
(PENTAX *istDS / PENTAX-A MACRO50mm F2.8)
(PENTAX *istDS / PENTAX-A MACRO50mm F2.8)
(PENTAX *istDS / PENTAX-A MACRO50mm F2.8:クリック拡大)
庭園に入ると、薔薇園に囲まれたゴシック建築の洋館が現れる。石垣同様精巧に作られており、朽ちた感じがせず、とても大正時代の建物とは思えない。この洋館の中に喫茶室があり、ぜひ入って照明器具やドアノブ、階段手摺などを撮ってみたかったが、16:00で閉館。間に合わず残念。また紅葉のころに来てみよう。
[旧古河庭園]
旧古河庭園の敷地は、もともと明治時代に外務大臣を務めた陸奥宗光の別邸を古河家(足尾銅山経営の財閥)が譲り受け、大正時代三代目古河虎之助が隣地も買収して庭園としたもの。その後国有となり、東京都が整備して昭和31年から公開されるようになった。
この敷地は高低差が大きく、高いところに洋風庭園、低いところに日本庭園が配されている。というのもこの敷地は武蔵野台地の南斜面にあたり、その地形をうまく利用した造園となっている。洋風庭園の方は鹿鳴館やニコライ堂を手がけたジョサイア・コンドルが受け持ち、日本庭園の方は平安神宮を作庭したことで有名な京都の庭師、植治こと小川治兵衛が造りあげた。
(PENTAX *istDS / PENTAX-A MACRO50mm F2.8:クリック拡別撮)
夕方にかけて、JR駒込駅から10分ほど歩いて旧古河庭園に寄ってみた。駒込駅の南側には柳沢吉保の下屋敷であった六義園(りくぎえん)があり、そちらはかなり有名で何度か伺ったことがあったが、その反対、北側にある旧古河庭園は今回初めて。
敷地を取り囲む石垣は、表面を粗く削られた黒い石が精緻に組まれており、自然と様式美を巧みに取り入れたこの庭園のコンセプトを予感させるアプローチを演出している。
□ Google Earth 奥が洋館 手前マンションの借景ぶりがすごい
かなり間抜けな話だが、大阪出張にあたって、仕事先の近くにある帝国ホテルに宿泊することにした。googleで「帝国ホテル 大阪」と入力して電話番号を調べて予約していたのだが、いざフロントで名前を告げても予約がないという。その場で部屋を確保していただくこととなった。
このことを大阪の同僚に話すと、「本当に間違う人がいるとはねえ」と呆れられた。
きくところによると、大阪には「帝国ホテル大阪」とは別に「大阪帝国ホテル」というホテルがあるのだそうだ。どうやら自分は違うホテルに予約を入れていたようだ。紛らわしすぎないか?
□ 小さなおこわ(上写真の黒い笹箱)
昨日は一泊で大阪出張。夕方からの長い会議を終えたのち、関西のメンバーと会食。関西のボスに「五事五有(ごじごゆう)」という創作料理のお店に連れて行っていただいた。お刺身の盛り合わせを作る様子を見ていたが、まるで花をいけるように楽しそうに盛り込んでいたのが印象的。牛タンを丸ごと煮込んでスライスしたたまねぎといただくものが、このお店のメインディッシュだそうだ。
最後に何か変わったものを、とリクエストすると、ダチョウのたたきを出していただいた。意外にもとてもおいしい。ごちそうさまでした。
[五事五有] 大阪市北区曽根崎2-10-19 河合ビル4F TEL:06-6313-5450
□ 太刀魚、ヨコワ、イカ
□ メバルの煮付け
□ ダチョウのたたき
(PENTAX *istDS / PENTAX-A MACRO50mm F2.8:クリック拡大)
今日はずっと家で作業。外はかなり暑かったようだから、ちょうどよいか。
実は広州の出張中から*istDSの合焦機能がおかしくなり、先週家の近くにあるペンタックス本社に持ち込んで診てもらった。部品の不具合ということで修理となった。ついでに広角レンズのガタツキも診てもらい、点検してもらうこととなった。いずれも無事治って家に届けられたが、無料。しかも実に丁寧な応対をしていただいた。こういうことってとても大事なことだなあと思う。また一段とペンタックスファンになってしまった。
更新しないといつまでも画面がバッタのままなので、先日法事で新潟に行ったときの名も知らぬ花の写真なぞアップ。
大手町のお得意先のビルに入る直前、ぴょんぴょんと飛び跳ねてきたバッタが自分の鞄にしがみついた。先日、荒川の土手の草むらでバッタを追ったときには、たくさんいてもなかなか見分けられなかったバッタも、灰色の金融街にあってはよく目立つ。ところで、このバッタは皇居からやってきたのだろうか。
PCの電源を取り替えることにした。ほとんど一日中PCが立ち上がっている状態であるのと、家での音楽は全てPCで聴くようになったため、その騒音が非常に気になっていたが、一番の騒音源は電源の冷却ファン。購入したのはAntecというメーカーのPHANTOM350というもので、筐体全体がヒートシンク(放熱体)となっており、精悍な面構えのもの。しょせん電源はケースの中に収まるので見えないものなのだが、この高密度感はとても美しい。
□ 赤羽 LaLaガーデン
土日に、激しく渋る家人を伴い、家の近くから出ている路線バスを使って、王子と赤羽を散策。いつもすれ違うバスの行き先にいつしか惹かれるようになってしまっていたのかもしれない。
期待とは裏腹に、あまり大きな発見はなかったのだが、赤羽のLaLaガーデンというショッピングアーケードを歩いていると、フィリピン系と思われる人が非常に多いのに驚いた。また路地に入ると、フィリピンの食材を扱う専門店やレストラン、パブなどもある。
ネットで調べてみると、赤羽・川口には来日したフィリピン人の方々のコミュニティが形成されているとのこと。6月12日のフィリピン共和国独立記念日には王子駅近くの飛鳥山公園の一角で、フィリピン大使館主催によるフィリピン独立107周年を祝うフェスティバルが催されてもいる。
気づいていないだけで、東京のあちこちに各国のコミュニティーが形成されつつあるのだろう。
(PENTAX *istDS / PENTAX-A MACRO50mm F2.8)
(PENTAX *istDS / PENTAX-A MACRO50mm F2.8)
「うますぎて申し訳けないス!」浅薄さと奥深さが混在したキャッチフレーズが掲げれている。
今日は浅草の洋食「ヨシカミ」で昼食をいただいた。「ヨシカミ」は昭和26年、世の中が朝鮮特需で沸き立つ中、活況の浅草で創業された洋食屋さんだ。お店の扉を開けると創業以来時間を止めてしまったかのような世界が現れた。
オープンキッチンスタイルで、狭い厨房に7人ぐらいのコックさんが黙々と料理をしている。多くの言葉を交わさなくても、次から次へと入ってくる注文がうまく整理分担されて作られていく。美しく包まれたオムライスなどは油を敷いて1分ほどでできあがる。キッチンを取り囲むカウンターはそんな手際を堪能することができる特等席だ。
[ヨシカミ] 台東区浅草1-41-4 TEL:03-3841-1802
(PENTAX *istDS / PENTAX DA 14mmF2.8 ED : クリッククローズアップ)
□ 真っ黒のドミグラスソースがかけられたハンバーグ
(PENTAX *istDS / PENTAX-A MACRO50mm F2.8)
□ かしわざる
□ 半熟玉子のてんぷら
「暑くて、なんだか食べたいものないねー」と家人がため息つくので、「讃岐うどんを食べに行こう」と家族全員で十条の「すみた」へでかけた。pataさんのブログで拝見して以来、ずっと行ってみたかったお店だ。お店の前に着くと10人ばかり行列ができていた。地図を持っている人も何人かいて、ほとんどが地元の人じゃないようだ。
お店に入ると、目の前におでんが煮あがっており、まず牛すじをいただく。その次は半熟玉子のてんぷら。葱といくらの醤油漬をあしらっていただく。いくらがプチッとはじけて流れ出る醤油の塩加減が半熟の黄身をいただくのにちょうどよいのだ。
うどんは「かしわざる(800円)」をいただいた。胡椒のきいた鳥肉のてんぷらがたっぷり乗っている。うどんはツルツル。あまりにツルツルなので、箸でうまくつまめないほど。しかも一本が太くて長いので、一本ずついただく。しっかりしたこし。行列ができるのもうなずける。
[すみた] 北区中十条2-5-11 TEL:03-3905-0099
□ 十条駅と東十条駅の間にある演芸場通りの中ほど(土曜12:30)
広州から帰って早々、水曜日の夜は六本木全日空ホテルの「花梨(かりん)」でお得意先と会食。どういうわけだかふたたび広東料理。洗練されてはいるがスタンダードなメニュー構成。
お得意先の方は率直に話してよいということだったが、次第に大激論となった。疲れていたせいか、率直すぎたかもしれない。
古いアパートはそれぞれの部屋が空中にせり出すようにやかましく建っている。一方でところどころに真新しい高層ビルが聳え立っている。今後短い時間でビルが生えかわっていくのだろう。この写真のコントラストは、この街の新しさと古めかしさのありようそのものなのかもしれない。
ホテルの横の街路樹で、不思議なことに木の幹に実がなっているものを発見。これは果物屋さんの店先に山積みになっているレンケンだろうか?
二日目の夜は上海出身の同僚の案内で、沙面にある上海料理「嚼江南」で食事。
沙面は1861年から88年間にわたりイギリスとフランスの租界(治外法権や行政権がある外人居留地)だったそうで、古い洋館が建ち並ぶ異国情緒あふれるエリアとなっている。
[嚼江南] 広州沙面北街37号 TEL:86-20-81215201
□ 白菜とお餅(トックのような食感)
□ 酸辣湯
出張二日目のお昼ご飯は、ホテル(花園酒店)の二階にある「荔灣亭(らいわんてい)」で飲茶をいただく。午後二時ごろであったが、日曜日ということもあり、家族連れ客で大盛況。台湾式烏龍茶を淹れていただきながら、ゆったりと飲茶をいただいた。
□ 塩水蝦
初日は夜遅くまで打ち合わせをしたのちに、花園ホテルの裏にある香港系モダン広東料理「利苑酒家」で食事。閉店間際でお客さんがほとんどおらず寂しかったが、かなりおいしかった。写真にはないが、上海蟹の小龍包は絶品!ちょっとだけ黒酢をたらして一口で頬張ると、上海蟹のあの濃厚な味噌の風味が全身に沁みていく。ぜひまたいただきたい。
□ ドラゴンフルーツを器にしたマンゴープリン
[利苑酒家] 広州市東山区建設六馬路33号宜安広場4F TEL:83633268
□ ポークリブ
□ 鱶鰭スープ
□ 焼きソバ 麺は細くパリパリ
□ ロビー フロント
広州でのホテルは「花園酒店(ガーデンホテル)」。街の中心部の広大な敷地にある、30階建ての巨大な五星ホテルだった。日本領事館もこのホテルに入っている。部屋も広く快適で、テレビはNHKの国際放送とBS1が入るので、涼しすぎる部屋で参議院本会議の様子やヤンキースの試合を見たりしていると、広州に来ていることを忘れてしまう。ちなみに海外でもNHKが見られるホテルが詳細にリストアップされているので、これからホテル選ぶときの参考にしようと思う。
□ 部屋
□ 19階の部屋からの景色
昨晩、帰り道にTSUTAYAでヨーヨー・マのCDを借りたところ、「淡麗のグリーンラベル(糖質70%オフ)」と「糖質を気にしないレシピーブック」を手渡された。私にこの商品をサンプリングするのは的確だ。しかし、いったいどんな情報のトリガーでサンプリングされたのかと考えると少し侘しくなってきた。
借りたCDの種類でないことは確かだろう。単純に年齢情報に基づくものなら、許すとしよう。まさか見た目の体型情報じゃあないだろうね、なんて考えているうちに家に着いた。これから、ヨーヨー・マを聴くと、糖質と戦う中年の悲哀に聴こえてしまいそうだ。
義父の13回忌が無事終了し、家族で義母とともに二泊三日で「鵜の浜(うのはま)」という海辺の温泉地にでかけた。といっても温泉に入っては部屋でゴロゴロというダレきった過ごし方。おまけによく食べ、よく寝た。
写真は「鵜の浜ニューホテル」の敷地のまわりを散歩したときのもの。ゴッホの絵に出てくる向日葵を見つけた。本当に「ゴッホの向日葵」と呼ばれているらしい。
蝉と波の音しか聞こえない木立の中をブラブラしていると、時が止まったような、あるいは子供のときのような感覚に包まれる。特に何かがあったわけではないけれど、とても満ち足りた時間だった。
飛び舞うツバメを切り落とした佐々木小次郎じゃないが、飛び舞うツバメを撮ってみたいと思っていた。露光不足で失敗したが、ピントはそれほどずれていないようだ。(明度、コントラスト補正済み)
□ 鵜の浜ニューホテル