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同僚に勧められた「おとなの味(平松洋子著)」を読んでみた。たくさんの"味の話"が詰まったエッセイ集。舌の上で楽しむ味ばかりでなく、長い時間かけてからだ全体で感じ取る味わいに気づかせてくれる。奢った味、泣ける味、ぼんやりした味、ひとりの味、雨の味、待つ味、匂いの味、暮れの味...
感じ取る力が磨かれていないと愉しめない味の話ばかりで、そういう意味で大人にしかわかりえない味ともいえる。きわめて個人的な体験が凝縮された記憶のトリガーとしての味の話であっても、どこか共振してしまう。また反対に、未熟さゆえかまったく理解できない味もある。